「あのスタートメニューをもう一度」〜理事見聞録#010〜
こんにちは。日本プレゼンテーション協会の植木泰宜です。
そろそろ今年を振り返る時期になりました。
2020年にもっとも消費者に売れたものといえば、マスクや消毒液といった感染症対策の日用品。漫画『鬼滅の刃』の映画の大ヒット、それに伴う関連グッズの売り上げも驚異的でした。Nintendo Switch用ゲームソフト『あつまれ どうぶつの森』も幅広い年代層に支持されています。
テレワーク需要の高まりで、パソコンの国内出荷も大幅に伸びています。
JEITA(一般社団法人 電子情報技術産業協会)の統計によれば、2020年上半期(4月~9月)のモバイルノートPCの出荷台数は188.1万台で、前年比202.6%の伸び率を記録しました。
中小企業を中心としたテレワーク対応の購入が主な要因ですが、文部科学省が推進するGIGAスクール構想向けのノートPC出荷が開始されたのも大きいと専門家は指摘しています。

いま使用されているPCの多くがWindows 10搭載のモデルです。
Microsoftいわく“最後のOS”とされるWindows 10ですが、私はシンプルすぎるインターフェースは慣れた人でないと不親切だと感じています。
とりわけ、絶望的に使いにくいのがスタートメニューです。
時計やニュース、天気予報などを並べた賑やかなメニューはいささか情報過多のきらいがあります。また、スマートフォンやタブレットのようにワンタッチでアプリケーションにアクセスするという設計ですが、目的のアプリケーションを探すのに手間を取られ、きわめて非効率です。

アプリケーションをタイル形状に表示するWindows 10のスタートメニュー
Windows 10登場より前からPCを使用されている方は、以前のOSのスタートメニューのほうがしっくりくるのではないでしょうか?
WindowsのメニューをWindows 2000, XP and Windows 7の3つのスタイルに改造するフリーソフトをご紹介します。
Classic Start Menu

Windows2000風スタートメニュー Classic Start Menuヘルプより
シンプルな形状のWindows2000風スタートメニュー。採用されたカスケードメニューは、メニューの下にサブメニューやコンテンツが配置される階層構造となっています。自分でメニューを整理整頓したい人に向いています。

Windows XP風スタートメニュー Classic Start Menuヘルプより
メニューが2つ横並びに表示されるWindows98風スタートメニュー。
自分がよく使うアプリケーションやアクセスしたい文書へのショートカットを左上に配置することができます。

Windows Vista/Windows 7風スタートメニュー Classic Start Menuヘルプより
Windows VistaおよびWindows 7スタイルは、メニューの下部階層をインデント表示するなど一覧性が強化されています。
ご覧いただいたように、Classic Start Menuを使用すると、スタートメニューを3つのスタイルにカスタマイズすることができます。
最新鋭のPCを導入すれば生産性向上間違いなし!…とは簡単にいきません。
PCは道具であり、その道具をいかに便利に使えるかはユーザーの知識や経験、操作技術にかかっています。
使い慣れたインターフェースのスタートメニューで、PCの操作性を向上させ2021年のスタートダッシュを軽やかに決めてみませんか。
※ソフトウェアの使用に際する注意
本稿で紹介したソフトウェアを使用したことによる直接的、間接的損害について、賠償責任を一切負わないものとします。
Classic Start Menu開発者のIvo Beltchevさんはすでに2017年に開発を終了しているということで、今後のアップデートおよびサポートは確約されていません。
有志による後継ソフトOpen-Shellの使用もご検討ください。
Open-Shell
https://open-shell.github.io/Open-Shell-Menu/
###