世界で吹き荒れる紛争やテロ。災害と気候変動。終わらないパンデミック。
国家と企業の境界が絡み合うグローバル経済。格差と不平等の拡大。
21世紀の世界では、あらゆる課題が複雑化し、解決への道筋が遠く見通しづらいものになっています。
そうした試練を乗り越えるためにわたしたちが必要なのは、世界で起きていることを正確にとらえ、統合的な解決策を導き出す、情報活用のスキルです。
メディア・リテラシーとは、新聞・書籍・テレビ・ラジオ、SNS等メディアからの情報がどのような意図を持って発信されているかを読み解き、吟味し、自分の意見も含め発信することができるスキルを意味します。
ソーシャルメディアは、かつては特権的でさえあった情報発信というきわめて重要な力を個人に開放しました。それ以来、わたしたちはメディアの勢力構造が大きく変化するのを目の当たりにしてきました。
いまや新聞・テレビ・ラジオといった従来型のマスメディアもインターネットへと統合され、そこで発信されるニュースも、個人が発する意見と同様、スマートフォンの画面上を流れゆく数多のコンテンツとして消費されています。
日々、数十、数百と目にする情報のうち、何が正しくて、どれがフェイクで、いくつがプロパガンダなのか。
個人が主体的に情報の正確さや意図を理解する重要性は、かつてないほど高まっています。
本セミナーでは、メディア・リテラシー教育の重要な第一歩である、「メディアからの情報がどのような意図を持って発信されているか」を読み解くための、ニュースの見方と考え方を論じます。