お弁当とプレゼンテーション ~理事見聞録#16~

お弁当とプレゼンテーション

                                               JPA理事 花木義尚

 

私の元同僚であるアメリカ人のJohnが日本のお弁当を見て“Food presentation of Japanese lunch boxes is great.”とよく言っていました。

Presentationという言葉はこういう使い方もあるのだと感心しました。

ここではプレゼンテーションは盛り付けいう意味で使われています。

 

昔から、プレゼンターは料理人によく例えられます。 つまり同じ食材を使っても料理人によって、おいしくなったり、おいしくなくなったりする場合もあるというたとえ話です。加えて、同じ料理でも盛り付け方で料理のおいしさに対する印象が変わってきます。

プレゼンテーションにおいても同じです。プレゼンターの話し方で受け手の印象、評価も変わるということです。私がまだ若いころ、上司がプレゼンテーションを行い、私は資料を配っていました。上司のプレゼンテーションの評判はいつもよく、お客様からはよくわかったと好評を得ていました。何回か説明会を繰り返していく中で、上司から今度はお前が説明しろと言われ、上司と同じスライドを使い同じ内容を話しました。にもかかわらず、お客様からお前の話はよく分からなかったと言われてしまいました。 これがプレゼンテーションに興味を持ったきっかけです。つまり、プレゼンテーションは話す内容だけではないということ、すなわち内容に加え、話し方、人間的側面がプレゼンテーションにおいて重要であるということです。

 

マクドナルドのハンバーガーでも100円バーガーは紙で包んであります。500円ぐらいするハンバーガーは箱に入っています。箱を開けるときに中に特別なハンバーガーが入っているという気持ちになります。ハンバーガー自体の味だけでなく、箱に入れることで特別なハンバーガーであるという印象を作るように工夫がされています。

iPhoneの箱も同じです。白いシンプルでかつ洗練された箱に入れてられています。iPhoneの箱を開けるときはまるで玉手箱や宝石箱を開ける気持ちになります。その箱も将来的に使うことはないとわかっていても、捨てる気にはならず、引き出しの中にしまってしまいます。私と同じように箱が引き出しの中に入っている人もいるのではないでしょうか。

 

マクドナルドの箱も、iPhoneの箱も中身の味、性能には関係はありません。しかし商品には特別な価値を与えています。iPhoneが単なる段ボールの箱に入っていたらこれほど人気が出てないと思います。20世紀最高のプレゼンターと言われたスティーブ ジョブズが、箱にも大変なこだわりを示したことが伝記に書いてあります。性能、内容に加え、スティーブ ジョブズの気配りが感じられます。

 

プレゼンテーションも同じです。 同じ内容を話しても、スライドの作りかた、話し方、顔の表情(しかめ面か笑顔か)等で話すか受け手の印象は大いに変わります。 これらを工夫することでお客様の満足度が上がることになります。話す内容も重要ですが、それ以外の話し方、表情にも気を使いましょう。

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