リモートワーク時代の自己管理
簡単に自己管理が出来れば苦労をしない!
皆さんがご存知の通り、我々の国この日本の表の国家予算は約100兆円ですが、その内の40兆円以上が医療費として消費されています。
その医療費の中でも大多数の額が、生活習慣病(癌や高血圧や糖尿病など)の治療費として消費されているのです。
生活習慣病とはよく言ったもので、きちっとした生活習慣をつければ罹りようがない病気なのです。
それでも現実は国家予算の半分までもが、きちっとした生活習慣をつけられない、いわば自己統制できない、言葉は悪いですが、結局は根性の続かない人に使われてしまっているのです。
これから好き嫌いにかかわらず、リモートでの仕事や生活を余儀なくされる時代に入ります。
密に対面で人と交わらないとなると(特に怖い上司や指示しないと自ら動けない人が多いのが実情)、互いの干渉が薄らぎますから、鼓舞や叱咤激励の機会も少なくなります。
したがって、自己管理のできない人は、「ますますできない人」という分類に入れられ、仕事が無くなって生活が苦しくなってゆくでしょう。
アフターコロナの時代には、食えなくなって自己破産してゆく人は激増してゆくでしょう。そして、できる人と、できない人との二極化が益々産まれてゆくでしょう。
ZOOMの様な便利なコミュニケーションツールを縦横に使いこなせる人は、いちいち現場に行くことなく、ZOOMで営業活動を行えます。
効率的に働き(対面コミュニケーションの機会は最大限に生かす技量がある人に限りますが・・。)、今以上の結果を出し、益々稼げる人になってゆくのです。
いつの時代にも言えることですが、要は自己管理のできる人が社会のリーダー層を作ってゆくのです。
誰もが忘れていた「当たり前」という事
皆さんは、現代の便利な電化生活の時代に生きていますから以下の生活をイメージできますか?
私が育った伊豆大島の今から50年以上前の事ですが、人里離れた山小屋の我が家には、電気もガスも、実は水すらもなかったのです。すべて自給自足の生活でした。
電気がないから日が落ちたら寝ましたし、朝はお日様が上がると同時に起きました。
夜はランプの生活ですから、昼間の本が読める時間帯に勉強に身が入りました。だから、私の兄弟4人は、勉強はできたし、不便な生活で育っていますから、根性があるというか、やたらな事では切れない人になりました。
そして私は、今の都会の便利な電化生活にいつも感謝しています。
言わば「天国の暮らし」とは、こういうものなんだと思っています。
何事も経験して初めて心から納得がゆくもので、ぬるま湯の生活では徐々に精神まで緩み切ってしまうのです。
さて、今回の感染症対策では、誰もが健康でいる状態を当たり前と思っていたことが浮き彫りになりました。
ほんの数か⽉前まで、ほとんどの⼈は、いや、多くの経済学者ですら「世界経済は公衆衛生を前提に成り立っている」などとは考えていなかったはずです。
過去のペストの時代や、赤痢やコレラや結核の時代の事を忘れ去っていたのです。
20世紀前半までは伝染病による社会の混乱は何度も起こっていたわけですが、人類はこの数十年あまりそのことを忘れていたのでした。
皆さんは、ハエ・蚊・ゴキブリを3大衛生害虫と呼ぶ意味をご存知ですか?
この3大害虫に対処する為に、殺虫剤製品を作って政府に販売許可を求める場合、認可先はどこに求めるかをご存知ですか? それは厚生省なのです。
実は、ハエも蚊もゴキブリも、病原菌を運んでくる害虫と定められて、国家ぐるみ(特に厚生省)で管理してきたのです。
その努力のお陰で、蚊が媒介する「日本脳炎」やハエが媒介する「赤痢や疫痢やコレラ」などが世から無くなったのです。
現代の経済活動や社会活動は、「誰もが健康」であることを前提に設計されていて、そしてその前提に強く依存していたということすらも、すっかり忘れていたのです。
しかし、当たり前ではなかったという状態を経験してはじめて、忘れていたものを思い出したわけです。
文明が進歩するということは、自分の頭で考えなくても様々なことが出来てしまうということですね。あるいは文明病として、ご自身の思考能力の低下を認識すべきだと思います。
文明の変換期にある今、その存在を普段は全く意識していないからこそ、そうした「忘れてしまっている大事な前提」に意識を向けることが必要ではないでしょうか。
それでは、2021年3月15日号にてお会いしましょう。