プレゼン最前線2022年5月号

2022年5月15日

NPO 日本プレゼンテーション協会理事長

NPO日本プレゼンテーション協会出版局推薦図書

理事長の著書「共感力」から抜粋

     (その2)

第三章;共感は細やかな配慮力

1、誤解ではなく、二つの理解があると考える

 人間は皆違った個性と考え方の持ち主です。こちらの思い通りに動かそうと思うこと自体無理があるのです。

昔、同時通訳の草分けだった西山千氏はこんなことを言っていました。

「人間関係において、誤解と言う言葉はない、二つの理解があるだけだ」 誤解ではなく二つの理解とはどういう意味でしょうか?

有名なエピソードがあります。

コップに水が半分入っているのを見て、水の豊富な国のAさんは、「まだ水が半分もあるから安心だ」と言いました。

一方、砂漠の国出身のBさんは、「もう水が半分しかないから心配だ」と言ったというのです。

Bさんが水をもっと確保したいと焦る姿を見て、Aさんは、「なんてガツガツしているんだろう」と思うかも知れません。

なにも行動を起こさないAさんをみてBさんは、「関心の足りない、いい加減な人だ」と思うかもしれないのです。

同じものを見ていても、その受け止め方や習慣によって、その行動は変ってくるのです。

同じ言葉の背景にある「二つの理解」を近づけなければ「誤解」が生じ喧嘩になりかねない。

相手が自分を嫌っていると思えば、ちょっとした発言が、誤解に聞こえます。「あれっ!」って思った時、「嫌っている」のではない「違っている」のだと思う事です。

良い悪いではなく、理解の仕方に相手と自分と二通りの理解があると思う事です。

2、教える相手はあなたの鏡

 ミラーリングと言う言葉があります。鏡に映った貴方の姿が貴方と全く同じ動作をするように、

話している相手の行動と同じ行動をとるという行為がそれにあたります。

 指導者が現場で相手と波長を合わせる為に、すなわち良い雰囲気を醸し出すと言う事はとても重要です。

その後の会話が進めやすくなり、本音で話してもらえるようになります。

 しかし波長を合わせる、あるいは波動を整えることはそんなにうまく行くものではありません。

そこでミラーリングと言う技術が必要になるのです。

 心も同じです。相手の心理状態に合わせるというか、相手の心理状態に積極的に共感を示すことで、ミラー効果を生むことができます。

相手が心理的に安心できれば、本音を話してくれる確率は格段に上がるでしょう

 相手が心を開かないと思ったら、それはあなたが心を開いていないのです。

自分が共感を示していないからと自分を疑ってみることです。

 向かい合う相手の心は「合わせ鏡」なのです。相手の心理は、あなたの心理の影だと思うべきなのです。

 指導する事は確かに並大抵な事ではありません。でも、指導する事は、コミュニケーションを通してたくさんの事を学ぶチャンスです。

もしかしたら、学びは指導する側の方が、ずっと多いかもしれません。

 そんなチャンスを与えてくれる相手を尊重し、相手がそこにいることがご縁であり愛だと思うのです。

自分の成長の助けになってくれていると感謝すべきなのです。

次回は2022年6月15日号にてお会いしましょう。

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