プレゼン最前線2024年5月15日号
NPO日本プレゼンテーション協会理事長 高野文夫
忖度力
相手の心情を汲み取る愛及び人間力!
下記添付は、私がこの4月に出版した本です。
Paperback – April 11, 2024 by 高野文夫 (著)
Amazon.co.jp: 忖度力: 相手の心情を汲み取る愛及び人間力 : 高野文夫: Japanese Books
残念な人のマトリックスとは
つぎに「残念な人のマトリックス」とは何かご説明しましょう。私はざっくりと 4 つの象限に括ってみました。
❶の象限ですが、学生なら勉強ができる、社会人なら仕事ができる、
そしてコミュニケーション力に長けた人です。(できる人)
❷の象限ですが、勉強ができる、または仕事ができるがコミュニケーションに難があり、仲間から嫌われている人です。(冷淡で残念な人)
❸の象限ですが、勉強ができない、社会人なら仕事ができない、しかし仲間から慕われており、コミュニケーション力の高い人です。(可愛げがあるが残念な人)
❹の象限ですが、勉強ができない、社会人なら仕事ができない、そしてコミュニケーションに難があり、要するに、何事も上手にできない人です。
この象限には、「論外な人」と私は名付けましたが、どうしようもない、救いようのない人もいます。(本当に残念な人)
ところが、このジャンルの人が実は社会には一番多いのではないでしょうか? そして、よくよく見れば社会の礎になっているのです。
安い給金で最下層の仕事についている人が大多数でしょうが、見方によっては一番世の中の為になっている人達とも言えるのです。
次に象限の縦軸を英語ができるかできないか、横軸を ITリテラシー(使いこなす能力)とコミュニケーションに長けているか難があるかにしてみます。
❶の象限ですが、英語ができかつ IT とコミュニケーションに強い人です。(世界に通用しできる人)
❷の象限ですが、英語力はあるのですが、IT とコミュニケーションに難のある人です。(英語使いのコミュニケーション知らずで、残念な人)
❸の象限ですが、英語はからっきしダメですが、仲間から慕われており、IT 能力もあり、かつコミュニケーション力の高い人です。(楽しいけど残念な日本人)
❹の象限ですが、英語はできないし、IT を使いこなす能力も無くかつ、コミュニケーションに難のある人です。(残念なガラパコス人と名付けました)
この象限には、「論外な人」とも言える、どうしようもなく、救いようのない人もいます。本当に残念な人と言えるでしょう。
読者の皆さんは、この本をお買いになった志のある方ですから、間違っても第四象限の救いようのない人ではないでしょうが、実は日本人に割かし多いのが第三と第四象限の人です。
私の今迄出会ってきた人を見て思いますが、企業内で部長や役員や社長などに上り詰めた人が割かしこの第三象限の人に多いのです。
驚くことに、東大や一橋大のような超一流大学を出て超一流会社の役員迄なった人でも、この第二や第三象限に入る人が少なからずいます。
これは我が国独特の面白い傾向なのですが、英語なんてできなくてもコミュニケーション能力に長けていれば何とかなるのです。
コミュニケーション能力の一つに「忖度力やおべっか力」がありますが、明らかに言える事は、出世したければこの能力が一番重要になるという事です。
私はコミュニケーションの先生ですが、この「忖度力」こそがコミュニケーション力そのもので、人間社会を成功裏に渡って行く為の最も重要かつ強力な人間パワーだと思っています。
第二象限の人(冷淡な残念な人愛称:頭でっかち)
1 IQ が高く高学歴な人が多いのがこの象限に入る人の特徴です。
日本の学校は、暗記力が高くさえあれば、創造力や特に秀でた長所を持った人より、平均的な人が、いわゆる有名高校や有名大学に入れます。
2 この象限に入る学業や仕事レベル
実績面では、予算をなんとか達成しているって感じです。学歴が高く、東大•早慶•MBA のような有名大卒の人が多くいます。
一流の学校を出ているので、プライドが高く、他の人をその出身学校や勤めている会社の有名度で評価します。
3 この象限に入る人のコミュニケーションレベル
協調性が無く、他の社員とのトラブルが多いです。自分の視点でしか物を観ることが出来ず、偏見の固まりのような人が多いです。
頭が良いので巧みに嘘をつきます、そして議論やディベートで負けていません。
4 この象限に入る人の改善方法
頭がよくガッツもありますから、マインドの改良でいくらでも改善は可能でしょう。
素晴らしい尊敬できる上司に付いたり、真似をしたくなるような友人に出会ったらすれば、徐々に第一象限の人になり得るでしょう。
このタイプの人は、コミュニケーションの技術を学ぶた めにも、初めは営業職をやらせて鍛えるのが良いでしょう。
次回は2024年6月15日号でお会いしましょう。
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