JPAニュース2025年5月15日号

JPAニュース2025年5月15日号

NPO日本プレゼンテーション協会理事長高野文夫

今月のJPAニュースでは、「新刊のご紹介』をさせてください。私の225冊目の本です。Amazon.co.jp: 思考停止する職場: ChatGPT時代に求められる「考える社員」 : 高野文夫: Japanese Books

ChatGPTの出現で世の中は「思考停止の頭でっかちの馬鹿」だらけになる。

 確かにChatGPTは便利ですが、あまりにも安易に高度な知識や知恵が与えられるので自分の頭で考える能力が養われなくなり、

 世の中には知ったかぶりの行動音痴な人が続出してくる心配が否めません。

 なぜならば、上手に質問すれば、あたかも博士号を持った人でなければ思いつかないレベルの知識までいとも簡単に入手できるのです。

 今までは「知っていること」が価値でしたが、これからは「どんな問いを立てられるか」「どれだけ本質に迫れる質問ができるか」が、知恵へのアクセスの鍵になります。

 特にマーケティングや営業の分野では、例えばハーバード大学のMBA取得者らに頼らなければ出てこないレベルの高品質の回答をいとも簡単に得られるのです。

 ビジネスマンはもとより世の中の一般人は、自分の頭を使って考えなくてもよくなったのです。

 ということは、世の中の95%以上の人達は馬鹿でもよい、一部のハイクラスのマネージャークラスが、頭をひねって考えればよくなったのです。 

世の中はバカだらけになってしまうという事ではないだろうか?

   一方、見方を変えれば、ChatGPTから得られる「ハーバードのMBA取得者レベルの戦略マンが描いたマーケティング戦略」も、それを実行に移せるかどうか、状況に応じて判断・調整できるかどうかは、結局人の「思考力」「行動力」「現場感覚」にかかってくるという事です。

 すなわち、ここが“本物と知ったかぶり”の分かれ道なのですが、AIを使いこなす人と、ただ「答えをコピペ」するだけの人との知的格差はますます広がるかもしれません。

だからこそ、これからは

  よい質問を立てられる力(問いの力)

  得た情報を咀嚼して、自分の現場に応用できる力(思考力)

  試行錯誤しながら実行する力(行動力)

この三位一体が、以前にも増して大事になると思います。

 私はビジネスマンであろうと何の分野であろうと、人の仕事力の成長段階を富士山登攀になぞらえて、「富士山五合目作戦」と「富士山頂上作戦」となづけました。

 すなわち、ChatGPTなどのAIツールで引き出せる段階を「富士山五合目作戦」と呼び、それ以上6合目から最高レベルの10合目をプロの成長段階とみなし「富士山頂上作戦」となづけました。

 つまり、6合目から10合目の段階はAIだけでは成し遂げられない、経験や人間力勝負の世界になると思うのです。

   言い方を変えれば、特に五合目まではバスで行ける、AIやツールで誰でもある程度の知識や戦略には“到達できてしまう”時代なのです。

 でも、そこから先、足で登らないと進めない6合目から上は「人間としての成熟度」が問われるのです。

 経験、判断力、倫理観、感受性、継続力―そういった「AIには絶対に代替できない領域」が待っているわけですね。

言い換えれば、

・五合目作戦: 情報収集・フレームワーク活用・分析力(AIに聞ける)

・六合目以降: 現場経験・他者との対話・痛みや失敗からの学び 

 (人間だけが歩ける道)五合目まで登る為に最も必要とされる能力、それはナレッジマネージメントとファシリテーション技術です。

・あらゆる場面で使えるこの最新のコミュニケーションスキルを習 得すれば、人に誤解されずに理解し受け入れてもらえます。

・会議を仕切る技術としてだけでなく、人間関係における円滑な意思疎通を図るためには、コミュニケーションのキーなるこのファシリテーションスキルを身に着けて置くことです。

 まずはこの本の前半で読者の皆様にナレッジマネージメントとファシリテーションの基礎から、一流ファシリテーターの素養技術として、ナレッジ・ファシリテーションの技術をマスターして頂きます。

 加えて、ChatGPTやITツールを使いこなせる基本の能力が備わっていれば、ファシリテーターとして鬼に金棒なのです。

5合目まで登れたら、一応プロの仲間に入る事になります。

 次にプロとしての技術を磨き上げて行くのが6合目から10合目(頂上)を目指す、「富士山頂上作戦」に移る訳ですが、私はその段階で利用できる最大のスキルが「コービー博士のセブンハビッツ」だと確信しています。

 すなわち、成功者には、時代を超えた普遍の原則が存在します。
それがセブンハビッツです。

 セブンハビッツの原則は時代が変わろうとも国籍が違おうとも一切変わりません。何時でも、世界中どこでも通用するのです。

 しかし、非常に多くの人達が人生の原則を回避し、近道をしようとします。真の成功を求めるなら、対価を払わなければ無理なのです。

   楽をしてうまくゆくことなど在り得ないのです。

最後に整理します。


「富士山五合目作戦から頂上作戦へ」


🟢【0合目〜5合目】富士山五合目作戦:AI活用力と土台づくり

  • ナレッジマネジメント(情報を使いこなす)
  • ファシリテーション技術(対話と調整)
  • ChatGPT・ITツール活用(AI力)特に質問力
  • ゴール:「情報を正確に扱い、他者と協働できる能力」

🔵【6合目〜10合目】富士山頂上作戦:人間力と経験で登る
プロの山道

中核スキル:7つの習慣(コヴィー博士)

  • 自立(主体性、目的思考、優先順位)
  • 相互依存(Win-Win、傾聴と共感、協力)
  • 成長(刃を研ぐ)

 本質:

  • 原則に従い、自分を律し、周囲と調和しながら成果を出す
  • 真の成功に「近道なし」、努力と対価が必要

  この本では、これらのすべてを学び、富士山の頂上を極める方法を学べるように構成されています。

どうかこの本で本物の一流プロを目指してください。

   しかし世の5%程度の人しかこの域には達せないかもしれません。
どうかChatGPTの悪用で95%の、大多数の頭でっかちの知ったかぶり人間にならないでください。

   あなたがこの本を最大利用して下さって、超一流人になるためにしっかり伴走してくれるはずです。

                             

                                                                                    成功を祈ります。

次回は2025年6月15日号でお会いしましょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です