プレゼン最前線2024年9月15日号

NPO日本プレゼン協会理事長高野文夫の月例メルマガです。

今月のプレゼン最前線では、高野文夫の整理番号214冊目の本のご紹介です。

9月中に出版になりますが、1,400円の紙の本です。

『電池理論でわかる成功のカギ』は本の

主題ですが・、

(才能や学歴や環境に左右されない、人間力を高め成功する法則)が副題になります。


当本の(おわりに)から・・・・・・・・・

この本では、現代のサラリーマン社会で、トントン拍子に出世して、係長や課長、部長や役員や社長になれる人ってどんな人なのか、

またどのような努力をして、どのようなツボを押さえればいいのかを語っています。

出世する人としない人の差は一体なんなのでしょう?

実は、良い学校を出ているとか、御自身の専門知識や技術の深さではないのです。

私は「コミュニケーション力の差である」と断言します。この本を読み進めてゆく中で、徐々にその理由を納得して頂けたでしょう。

私は大手の外資系グローバル企業3社を経験し、最終的には事業部長やアジア・パシフィック・アフリカ全域の責任者をやりました。

リージョナル・ダイレクターという肩書きでした。

早期退職後は、小型の日系企業で経営コンサルタントを、また今は研修会社を経営しています。

その様な経験の中で色々な会社の役員さんや社長さんと知り合いました。

そこで分かった事は、コミュニケーションが下手な社長や役員は皆無だと言う事です。

例え研究所や工場のような技術畑出身の人達でも、コミュニケーションに長けている人は本社の役員や社長に抜擢されています。

私は国立大学の非常勤講師を13年やってきましたが、教授でもコミュニケーション力のある人が、科の長になり、学部長になり、そして学長になっています。

専門分野に突き抜けていても、いくらたくさんの論文を発表していても、生意気で性格が悪く、

暗くコミュニケーションに難のある人は一塊の学者で終わるのです。助教で終わり、教授にはなれません。

そうなんです!トップに立てるかどうかは、専門分野での知識の深さではないのです。

なぜならば、組織社会では、自分一人の頑張り力では限度があるのです。如何に人を使いこなせるかが問われるのです。

しかも部下など関係者を嬉々とさせて躍らせながら、自発的に仕事に向かわせるのです。

人を使いこなす立場にあるマネージャーには3通りの行動スタイルがあります。

    • 自分で何でもかんでもやってしまう、それを三流マネージャーと言います。

 

    • 丸投げにして自分では何もやらない二流マネージャー。

 

    • 自分はゴルフなんかで遊んでいるのに、部下や周りの者が嬉々として働いている、そんなずるいやり手の人を一流マネージャーと言います。

実はどのような社会でも、出世する人はこの③のタイプの人なのです。糞まじめはダメなんです。

自分で何でもかんでも抱え込んで、寝る間も惜しんでいるようなマネージャーには大きな仕事はできないのです。

そんな人は、なんでも自分でやらねば気が収まらない器が小さい人、あるいは、部下や周りの人を動かす対人コミュニケーションスキルに難のある人です。

出世する人の要件は、専門の技術の深さじゃない!コミュニケーション能力の差なんだという事実は、実はこれは日本に限った事ではないのです。

アメリカでも、成功者の最大の要件は「コミュニケーション力」と調査の結果が出ています。72%の社長達がこう言いきっているのです。

かつてアメリカの有名な経済誌「フォーチュン」が、大企業の会長、社長、副社長1,500人にインタビューしたことがあります。

その質問は、「貴方がトップに登りつめる為に役立った最大の能力は一体何だったのですか?」というものでした。

その回答には驚きました。実に72%、すなわち100人中72人ものトップが「コミュニケーション能力を磨いたから」と答えたのです。

正に、ご自身の専門分野の知識の深さでは無いのです。

このフォーチュン誌の調査結果に対して、「そんなのはアメリカの企業の話だろう、日本は違うよ!」と反論される方もおられるでしょう。でもよく観察してみて頂きたいのです。

既に日本も、国境が融けてゆくグローバルな時代に入っています。

特にアメリカ文化の流入で、日本人のアメリカ化には凄まじいものがあります。

誠心誠意を旨とする寡黙な日本人では、会社では窓際族に、社会では相手無しになってしまうのです。

かつて大ヒットした高倉健主役の映画「ポッポ屋」が良い例です。

そうなんです! 日本国内にいたとしても、コミュニケーション能力の高い人しか生き残れない時代に入ったのです。

それでは、出世には、向き不向きがあるのでしょうか? 

誰でも出世できるのでしょうか? 生まれ持った地頭が悪かったり、東大や早慶のような一流どころの大学を出ていない、

あるいは工業高校出であったり、高校も出ていなかったりしたら出世は出来ないのでしょうか? 

私はまったくそうではない事例をたくさん見てきました。

私の田舎の同級生を見てもそうです。地元で偏差値の一番低かった高校卒で、しかも農林科出身なのに、

今では上場一流企業の役員を任せられて、たくさんの東大や一橋大出の部下を従えて頑張っています。

対人コミュニケーション能力が抜群なんです。

その他たくさんの実例を目の当たりにしてきました。

そうなんです!私は誰でも心掛け次第で出世できると思っています。

向き不向きもありません。必要なことは、ちょっとした事、そう! 生き方や考え方を変える事です。

重要な事は、横文字で恐縮ですが・・、パラダイムの変遷(思い込みや考える枠組みのチェンジ)とコミュニケーションの技術を身に付ける事なんです。

「俺が、俺が」の自己主張の心を一旦横において、自分が「相手や周りの者やチームのために何ができるか」をただただ、ひたすらに考えてみるのです。

そう! 場に集まった全てのメンバーが良くなるためには、自分はどのようなお手伝いができるかを、ただひたすら考えることです。

一旦自分を「無」にして他の人たちの道具になってみるのです。

そうすると周りの者がほって置きません。みんなで貴方を支え担いでくれるようになりのです。

まずは、名コミュニケーターとしての自分を演ずるのです。

その演技の継続はいずれ習慣になり、習慣は性格を変え、性格の変化は人生を変えてゆきます。

すなわち出世して行くのです。私は次のようなイメージをもっています。

【出世人間としての成長のスパイラル】

人はその思考と姿勢(パラダイム)をかえれば、行動が変わります。

行動が変われば習慣が変わります。

習慣が変われば人間が変わります。

人間が変われば、より高度な思考や生きる姿勢になって行きます。

それがぐるぐると、ただ、円形に回るのではなく、天に向かって、

竜巻のように回りながら上昇してゆくのです。

その善のサイクルで人は仲間を巻き込み、共に成長し、

人生の成功出世街道のスパイラルを登って行けるのです。

さいごに纏めます。

出世は学歴でも生まれでも育ちでもありません。

要は、コミュニケーションに強い人になるべく心を切り替えれば良いのです。

最後までお読み頂いて誠に有難うございました。

次回は2024年10月15日号でお会いしましょう。

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