JPAニュース2021年12月号
日本プレゼンテーション協会 理事長 高野文夫

2021年12月15日

高野 文夫 NPO日本プレゼンテーション協会理事長

12月はU理論特集に致します(その2)

これはU理論の7つのステップの模式図

1、U理論とは?

自己・組織・社会のあり方を根本から 問い直すMIT発、自己変容とイノベー ションのプロセスがU理論です。自らの盲点に気づき、 真の自己につながる時、すべてが変わり始めるのです。

変動、不確実性、複雑性、曖昧さの時代、私たちが直面する課題に対処するには 「過去から学ぶ」のでは到底足りない。必要なのは、 「未来から学ぶ」ことです。

経営学から心理学、認知科学、東洋思想 にまで及ぶ学際的な研究と、 多様な分野のイノベーターたちへの取材 をもとにMITで生まれたのがU理論です。

その学習と創造のプロセスは、 企業・行政・非営利セクターなど あらゆる分野で変革に取り組む 人々に支持され、実践されています。

2、今後を担う若者にアドバイスをしたい

少子高齢化が深刻化する日本にあって、これまでの延長線上に未来は創れそうにない。そして、今権力の座を握っているリーダーや年寄り達は信じるな!

彼らは、勝ち組になった今の地位を何が何でも手放したくない。社長もしかり。欧米や海外の会社では、社長になってから人生の勝負に挑みます。

一方、日本の場合は、やっとたどり着いたトップの座は少なくとも2期、4-6年はやって、老後喰えるだけの退職金を握って出たい、ただその一心なのです。トップリーダーたちが、リスクを取ろうとしない。

失敗は部下になすり付けて、社を思うが故に物申す部下は遠ざけるのです。

東京電力を調べてみると、そのような代表的な構図が浮き彫りになってきます。

彼らの夢と言えば・・、定年後にレクサスに乗ってゴルフに明け暮れる日々なのです。

これからの日本を救うためには、シニヤーマネージャーや親父連中を信じてはいけない、若者や新しい技術を信じよう。

今我々の生活を豊かで知的興奮溢れたものにしているのは、グーグル、ユーチューブ、フェイスブック、ツイッター、さらにはアップル社が先導するスマートフォンと言った、USのシリコンバレーから続々と生まれる製品やサービスである。

これからも今想像できないようなITブレイクスルーが起こってくるはずです。

今は、このITイノベーションのお蔭で、日本のみならず世界の志のある大人や若者と連携することが出来ます。

この国日本には、少子高齢化の波と共に国そのものが精神的経済的疲弊を起し、沈没の途をたどるだろうという人が多いが私はそうは思わない。

日本はUSやEUどころじゃない、世界の60%という膨大な経済圏である、アジアの真っただ中に位置している。

このアジア圏のリーダーを日本がやれば、これからの日本の影響力はまたしても世界のトップに躍り出ることが可能なのです。

日本は世界に、特にこれからのアジア圏にリーダーシップを発揮せねばならない。

そのリーダーシップは、過去に大東亜共栄圏で唱えたような覇を争うのではないし、今までのように一部のカリスマ国やカリスマリーダーが取るのではない。

個々人の小さな行動が、ツイッターやフェイスブックのITインフラを使って、国内レベルを超えて地球レベルで増幅されて大きな渦を造れるのです。

今やツイッターやフェースブックは世界をベースにしています。

これからのリーダーシップは、今までのように一部のカリスマリーダーが取るのではなく、

個々人の小さな行動が国内のみならず地球レベルで増幅され、大きな渦となってゆくのです。

USの旧オバマ大統領やトランプ氏でさえ、ツイッタやフェースブックで選挙に勝利できたのです。日本の首相もそのようにして選ばれる日は目の前に来ていると思います。

IT革命に伴って、個々人の力が国をも動かせるような力になりつつあるのです。

でも、ここで見落とせない、とても大切な事柄があります。

IT革命時代の、それに見合ったコミュニケーション力です。

大きなビジョンとゴール設定と個々人の小さな営みが大きな渦を生み出す。

人は前に進むとき、共通のビジョンが必要であり、そっちに行けば儲かる、または、夢をゲットできるという確信が必要です。

多くの仲間を吸引する磁力となるビジョン作りや、いつまでも飽きさせない面白さは、今までの旧態依然とした、トップダウンのコミュニケーション手法では作れなくなっています。

そのような新しい流れに耐えうる、未来を先取するコミュニケーション技術、ダイアログ・ファシリテーションを学び、

それらを血肉化することによって、皆様個々人がリーダーとして、単に属する組織のみならず、国レベル、地球レベルで影響を与えるGlobalリーダーになれるのです。

どうか若い皆さんも、IT革命のこの時代のコミュニケーションの一牽引車になってください。それでは、2022年1月15日号にてお会いしまし

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