JPAニュース2022年3月15日号

高野理事長の月例メルマガ

2022年3月15日

高野 文夫 NPO日本プレゼンテーション協会理事長

新刊「絆(きずな)共に支えあって生きる」の要旨

1、はじめに

 この本の全ての挿話は、実際にあった経験談です。

 私は伊豆大島に生まれ、15歳までそこで過ごしました。

その間に経験した、家族や島の人々や自然や動物たちとの関わり、

 それらから学んだ共に生きると言う事、そしてかけがいのない家族の愛について書かせて頂きました。

 素朴なお話を通して、あなたが「家族の大切さ;家族力」を感じて下さったならこの上ない喜びです。

 そして肉親の繋がりというものをもう一度考え直して頂きたいのです。

 大島の大自然の中で教えられた、「親は子の為に死ねる」という事実。

 そして親はしっかりと育った子供を見て、後を託して安心してあの世に旅立てるという事実。

2、飽食の時代になんで心を病むのか?

 今や都会で生活しておられる大多数の人達の周りには、物資が溢れ、情報が溢れ、何不自由のない生活です。

 本来ならば、喜びに溢れた生活者であるはずなのに、なぜか苦悩を漂わせ、

 サラリーマンでは10人に1人の割合で、「心の病」の傾向が出ていると言われています。

 家庭ではDV(家庭内暴力)問題、学校ではいじめや子供の親にビクビクする教職員達、

 会社では互いの不信感、お隣り近所なんてどうでもいい自分さえよければ・・という利己主義の蔓延・・、

 実に人の心が乱れています。それらの乱れの根源は、他ならず家庭にあるのではないかと思っています。

3、家族力が求められている

 本来あるべき家庭の姿、「夫婦・親子の関係」をちょっとだけ振り返って見て頂きたいのです。

 その一助になればと思いこの本を書きおろしました。

 家庭の問題に留まらず、心を開いてコミュニケーションが出来なくなってしまっている多くの人達・・。

 朝のギュウギュウ詰めの通勤電車は、まるで護送列車のようです。

 なぜならば、乗客から喜びの表情が消えてしまっているのです。

 あたかもみんなが「お願いだから近くに寄らないで!」と叫んでいるかのようです。

4、インターネットが問題

 多くの大人や子供が、耳にはイヤホンを入れ、手にするは携帯やスマートフォンやゲーム機です。

 唯々、自分だけの世界に閉じこもろうとしています。

 実はその現象は、都会に留まっていません。何故に人間がこうまで孤立してしまうのでしょう。

 本来ならば、もっともっと温かい心を持って、隣人同士で優しさに満ちたコミュニケーションを交わせるはずです。

 昔から日本人はそのような国民性をもっていたのですから・・。

5、家族の絆を取り戻そう!

 繰り返しますが・・、私はそもそも家庭が元凶になっているのではないかと思っています。

 特に、父親が父親 (あるいは母親が母親)の体をなしていないのです。

 外でお金を稼いで来るから、家庭の事は一切勘弁してくれでは通らないのです。家庭を作り、

 子供をもうけたなら、もうけたなりの親の責任というものがあるはずです。

 一方、私が幼少期を過ごした伊豆大島の千波(せんば)という海辺の絶壁の山の生活は、今日食べるお米しかない、

 貧乏でひもじい日々でしたが、なんと家族愛そして隣人愛に溢れていたことか・・。

 自然と格闘しながらも、家族全員で自然と相和しながら、感激をもって過ごした幼少時の毎日が、今でもダイナミックな鼓動を伴って蘇って来るのです。 

 それでは、2022年4月15日号にて再びお会いしましょう。 

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