「高野文夫の人間力大学」JPAホームページの理事長の常設コーナー(2024年3月1日号)

JPAホームページの理事長の常設コーナー  

(2024年3月1日号)

      (2024年3月号)

月の初頭に、本協会理事長の高野文夫が、[世界のコミュニケーションの最新ノウハウ]を掲載させて頂きます。

さて、その第七回目のテーマですが、「私がこの3月に出版した私の201冊目の新刊」のご紹介をさせて下さい。

紙の本は1冊1,500円でです。電子本は1冊300円です。スマートフォンやi-Padで読書になれておられる方には、電子本をお勧めします。

営業マンの運命を分けるのは考え方

営業マンとして成功するかどうかは、結局は考え方次第なんです。営業という仕事をどうとらえるかです。

難しい言葉で恐縮ですが、欧米ではそれをメンタルモデル(考え方)と言いますが、営業マンとしてのすべての活動の原点になる、きわめて重要なものなのです。

仕事とは? 幸せとは? 結婚とは? 友人とは? そして、肝心な営業とは?

 自分なりのきちっとした答えを持っていないと、すべての活動が場当たり的になりあちらにコツン、こちらにゴツンと年がら年中壁にぶち当たり、転んだり、時には袋小路に入り込んだりで、悩みまくりの人生になってしまうのです。

人生は長いようで短く、悩んでいる暇なんかありませんよ!

皆さんは、この本を切っ掛けにして、営業とはなんなんだ、営業マンとはどうあるべきかの貴方流のメンタルモデルをしっかり持つことになります。

営業マンとして、どのような姿勢で臨むのか、その考え方ですべてが決まるのですからね。この本がその為の指針になる事は間違いないでしょう。

さて、私は営業を以下のように定義しています。

 皆さんはサイゼリアを御存じでしょう。国内では1,000店舗、中国にも次々に新店をオープンしています。まさに成功しているファーストフード店です。

サイゼリアの創業者正垣泰彦氏はこの様に語っています。

『商品が良いから売れるのではない、売れているから売れるんだ!』

これは実に重要な事を言い当てています。要は営業力があるから会社は成功するんだと言っているのです。

世の中には商品は素晴らしいのに、全然売れなくてつぶれて行く会社がたくさんあります。

それはなぜでしょうか? 売れているから儲けがあり、それを原資にして品質の良い原料を仕入れられるのです。

従業員も素質のある人を集められるし、教育費にもお金をつぎ込めますから、

従業員の力量は益々上がって行き、他社に負けないospitality(おもてなし)のレベルを上げる事が出来るのです。

要は、お金があるからおもてなしができるのです。

お金がなければ、おもてなしどころではなく、料理屋ではまずいものを食べさせてお客様をぼったくるのです。 

勝てる会社の循環を作り出す原動力は正に営業力に懸かっているのです。

だから、会社で一番重要な職務は営業職です。

ところで、日本は長い武士の時代がありました。

その長さは1,000年以上続き、今でも武士道の文化が日本人の根底にしっかりと根付いています。

私は武士道の精神復興を天職にしていますから、武士道精神に心から惚れ込んでいます。

しかし、武士の時代には良い事ばかりではなく、ろくでもない事も多々ありました。

その一つは階級社会だった事です。

江戸時代には、士農工商という社会階級がありました。

そうなんです、商人を低く見る文化がありました。だから今でも、その影響があって、セールスという職業を低く見る風潮があります。

私の大學の先生は、『私の教え子がセールスになるのは見るに忍びない』とも言いました。

医薬の営業(プロパー)や保険のセールスや、自動車のセールスになったら許さないとまでいう教授もおりました。

しかし時代は変わったのです。企業の生き残りはマーケティング力やセールス力に懸かっているのです。

今や、セールスが最高の仕事になり、過去の因襲は無くなりました。

読者の皆様はこの本でその事を心から納得するでしょう。

営業マンは幸福の青い鳥である

営業マンはこの商品をすすめてあげたら、このお客にどういうメリットがあるか、使わなかったときと比べてどれほど安全か、

どんなに幸福になれるかの幸福を売る仕事であり、幸せの運搬人『青い鳥』なのです。

しかし、皆さんは自分の会社の物より競合他社の物の方が素晴らしいと思っていませんか?

場合によっては自社製品より他社品を買うお客の方が利口だと思っていませんか?

私も駆け出しの薬の営業マンだった時そう思っていました。

ある時、自社品よりよっぽど効果のある他社品を使わないで、何故にわが社の薬を使って下さるのかと『ちょっと在り得ない質問』をしてみました。

するとこう答えられたのです。

高野さん、塩野義製薬や武田薬品のような一流会社の、今特に有名になっている強い薬を使わないであなたの会社の薬を使っている理由はね、

御社の薬は効きが悪いからなんだよ、あまり効きが良いと、耐性というのだけれど・・、患者の抵抗力が落ちるんだ、患者を弱くしてしまう、

それにね、すぐ直って患者は来なくなると経営上困るんだよ。それにさ、高野さんの喜ぶ顔も観たいしさ!

あー、そうなんだ!・・私はそれ以降考え方をこう変えました。この地球に住む84億人は総欠点だらけの人間であり、

その不完全な人間が製造した商品は、満点の商品は一品も無く、そういう意味ではすべての商品が欠点だらけなんだ。

完全無欠の商品は絶対に存在しないと言う事実を現実のものとして受け入れ、欠点はあるけど、

それをはるかに超える長所もある訳で、それに共感して使って下さるお客さんがおられるのだから、

考えようではその商品はその人にとっては日本一のよい商品なのです。

だから、営業マンは自社製品を愛し、狂う事です。

狂い死にはいけませんが、狂い咲きするのです。マイナス点は歯牙にもかけず、いいところだけ、そう!プラス点だけを愛すれば良いのです。

その様な考え方や生き方をすれば、営業がどんなに楽しくなる事か、またあなたの人生も光り輝き出すのです。

そうすれば、少年時代の様に何をするのも楽しく、すべての物に興味と意欲が湧き、もちろん、商品も果てしなく売れ続けるのです。

この続きは2024年4月号になります。2024年4月1日にまたお会いしましょう。

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